先日、メルマガ読者のとある女性(アキレス腱断裂から約1カ月半)から、こんなメールをいただきました。
スポーツをする者として、自分に負けたくないって気持ちは誰でもあると思います。リハビリの意味もあり、仕事を含む日常生活は、頼らず自分でやる。しんどくても早く復帰したいから、日常生活を普通の顔して過ごす。
・・・だけどシンドイです。
「自分に負けるな!甘えるな!」の気持ちだけで、葛藤しながら今過ごしているかも…
気持ちの維持がとても難しく、直ぐに凹みます。かなり凹みます。
この方は復帰後のフルマラソン完走を目標に現在、療養&リハビリ中。若いころからスポーツを続けているそうで、「自分に負けるな!甘えるな!」という文面からもかなりご自身に厳しいストイックさ、責任感の強さを感じます。
この方に限らず、アキレス腱断裂者の中には、
- 「ケガをしたからっていつまでも落ち込んでいられない」
- 「ケガをしたのは自分の責任。他人に迷惑はかけられない」
- 「自分で勝手にケガをしたのだから他人に甘えるわけにはいかない」
と自分に厳しく当たり、周りのサポートに頼ることに気が引ける人がいます。もしかしたら、あなたもそうではないでしょうか?
アキレス腱断裂はあなたのせいではありません。
遠慮せず周りの人を頼って良いんです。
今日はこの女性に私が送ったメッセージをご紹介したいと思います。
安心してください。
アキレス腱を断裂したら、落ち込むのは当たり前のことです。落ち込まない人なんてこの世に存在しません。1カ月程度で完治するような軽いケガならば、強がってやせ我慢して乗り切ることできるかもしれませんが、アキレス腱断裂は完治まで半年以上かかるケガです。それだけ長い期間をやせ我慢で乗り切れる鋼のメンタルを持っている人は、まずいません。
落ち込んで良いんです。
へこんで良いんです。
我慢しなくて良いんです。
そして、
あなたは一人ではありません。
人に支えてもらってください。
人を頼ってください。
遠慮しないでください。
大丈夫です。
あなたをサポートしてくれるという人に助けてもらうことは、悪いことではないです。それは決して「甘え」ではありません。人は一人では生きられません。ケガをして不自由な状況になればどうしてもサポートが必要です。人間社会は助け合いで成り立ちます。不自由な人が特別扱いされるというわけではありません。
今、たまたま不自由なのが自分なだけで、自分が元気なときは、不自由な人を助けてあげる。自分がサポートしてもらったら、それはサポートしてもらった貯金と考えて、自分が元気になったら、逆に不自由な誰かをしっかりサポートしてあげましょう。
片足が使えなくなった人の気持ちは、その経験がないと実際にはわからないものです。松葉杖で歩くことのつらさ、普通のスピードで歩けないことのもどかしさ。松葉杖を使ってみて初めて気が付きますよね。今回アキレス腱断裂でそれを経験したあなたなら、今までとは違う、相手の気持ちに寄り添ったサポートができるはずです。
支えてくれた人には感謝の気持ちを忘れず、完治した後はかならずお礼をしましょう。
最後に、
そんなに自分を攻めないでください。
アキレス腱断裂はあなたのせいではありません。誰にでも起こりうる事故のようなものです。あなたがなにか特別なことをしたわけではありません。
あなたはまさかのアキレス腱断裂から今日まで、孤独にずっとがんばってきました。「自分に負けるな!甘えるな!」と頑張り続けるなんて並大抵のことではありません。めちゃくちゃすごいことです!人として尊敬します。逆に自分をほめてあげてください。
これからは落ち込む自分を受け入れ、周りのサポートを頼って、肩の力を抜いて治療に専念してください。
以上、お役に立てたでしょうか?
なんか読み返したら偉そうな語り口な気が・・・。もし気を悪くしたらすみません^^;
それではまた。
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