先月、私の目の前でバスケのチームメイトがアキレス腱を断裂してしまいました。
アキレス腱を断裂したのは、S(仮名)26歳、男。
県の代表としてもプレーしている、我がチームのエースです。
それはバスケの試合中の出来事でした。
まだ残暑の厳しかった8月末、多くの観戦者でごった返していた体育館。
雨上がりということで湿度も高く、とても蒸し暑い館内でした。
その日2試合目の試合が始まって、間もなくのことでした。
私はベンチに座っていました。
『バチィ!』
どこかで聞いたことのあるような音が一瞬聞こえたような・・・
空耳かな。
それとも、ベンチ裏を行き来している人が、延長コードかなにかにつまづいて、それを固定しているテープがちぎれたのかな。
それくらいの、聞こえたかどうかわからないくらいの感覚でした。
その時コート上では、相手ベンチ側の遠いところで、Sが倒れていました。
ジャンプしようと前に踏み込んだ際、不自然に倒れ込んだように見えました。
足をおさえたまま、なかなか起き上がりません。
「足首の捻挫かな?」
はじめはそう思いました。
しかし・・・
「masshiさん、これってもしかして・・・」
(Sは私がアキレス腱断裂経験者ということを知っています)
Sは私の位置からは遠いところにいるので、言葉は聞こえません。
しかし、目が合った瞬間、Sがそう私に訴えているように感じました。
「まさか!!」
悪い予感は的中し、右足のアキレス腱断裂でした。
普段、身の周りでアキレス腱断裂をされた方や、このサイトを通じて多くの方とアキレス腱断裂の話をする私ですが、実際に他人のアキレス腱断裂に遭遇したのは、これが初めてです。
救急車で運ばれるSを見て、自分がアキレス腱を断裂したときの記憶が鮮明に蘇りました。
こういうのをフラッシュバックと言うのでしょうか。
自分がアキレス腱を切ったわけではないのに、背筋が凍りつき冷たい汗が流れるのを感じました。
アキレス腱を断裂してしまったSは、私と同等、いやそれ以上にバスケが大好きなバスケ馬鹿です。
バスケ無しの人生は考えられないやつです(普通の会社員ではありますが)。
高温多湿の体育館、びしょ濡れのユニフォーム姿で救急車の到着を待ちます。
それは汗か涙か、顔までグシャグシャに濡れています。
「masshiさん、またバスケできるようになりますよね?masshiさんは復活したんですもんね?」
不安でいっぱいの表情で、私に質問してきます。
「大丈夫!絶対治る!また全力でバスケできるようになるぞ!」
タンカで救急車に運びこまれるSに、私はそう言葉をかけ続けました。
その後、治療方法についてアドバイス。
保存療法で、なるべく早くに歩行リハビリを開始する治療院で、治療をすることになりました。
経過については、またこちらで報告していきたいと思います。
大丈夫だS!絶対アキレス腱断裂から復活するぞ!!
Sのアキレス腱断裂からの復活を全力でサポートしていきます。
アキレス腱断裂データベース、アキレス腱断裂の輪、アキレス腱断裂用装具ギャラリー にご協力くださいm(_ _)m
コメント
>すえっこさん
お久しぶりです。その後テニス楽しんでおられるでしょうか?
いくら経験者が保存療法を勧めたとは言え、それでも普通は “手術をしない” という決断は迷うと思うのですが、Sは全く迷わず即決していました^^; ものすごい決断力の強い男です(単純とも言う 笑)。
たしかに複数回断裂者のアンケート結果を見ると、再断裂は3年後が多くなっていますね。
ちょうど、のど元過ぎて熱さ忘れてしまう頃でしょうか。
アキレス腱断裂は忘れた頃にやってくる、今回自分も痛感しました。
恐怖心を警戒心に変え、日頃から体のケアをしていかなきゃですね。
by masshi 2013 年 9 月 19 日 9:07 AM
お仲間さんになられた方は本当にお気の毒ですが、
近くにお詳しい方がいらっしゃるというのは、
心強いと思います。
迷わず「保存」とか決められますものね。
しばらくの不自由はガマンしていただき、
早く復活されるといいですね。
しかし、私もそろそろ断裂後2年半、
masshiさんデータによる、
「逆足断裂がもっとも多い”3年後”」に
恐怖が増しております(^_^;)
by すえっこ 2013 年 9 月 18 日 6:35 PM