アキレス腱断裂から復活を果たした人の生の声をご紹介する「復活報告メッセージ」のコーナー(こちらのページから絶賛募集中♪)。
今回は海外(アメリカ)にお住まいの波平さん(40代女性)からの復活報告メッセージをご紹介します^^
波平さんのアキレス腱断裂情報
・性別:女性
・住所:海外
・断裂年月日:2019-07-01
・断裂時年齢:42歳
・手術or保存:手術
・断裂前と比較した復活度(自己判断):60%
・上記回答の復活度まで回復するのに要した期間:1年4カ月後
※途中、断裂約4ヵ月後のリハビリ中に再断裂
以下、波平さんからのメッセージです。
●復活報告メッセージ
私が初断裂したのが2019/7/1。アメリカ在住なのですが、一時帰国していた時の事です。
ずっと、走ったり、縄跳びしたりと運動はかなり毎日はげしくやっていました。そのせいか、両足のアキレス腱が炎症しているなぁって常々思っていたのですが、湿布を貼ったり、動きだすと痛みもマシになる為、4、5年放置していました。
一時帰国して、旧友にPTAのソフトバレーに誘われ、元バレー部の私は張り切って参加しました。数回通って、その日は、アキレス腱が非常に重くて、ストレッチしたりしても何だか違和感が凄くあって、休もうかなぁと思いながら練習をしていた最中、ブロックカバーをしないとっ!と前に駆け出した時に、急に誰かが後ろからぶつかって来た感覚があり、振り返っても誰もいない。
ん?足が何かブラブラしてるなぁ。
あぁ。
やっちゃったぁ⤵︎
以前、義父からアキレス腱断裂の事について聞いた事があって、まさにそれだと確信しました。
すぐに救急に連絡して、病院に連絡を取って貰い、父に病院まで連れて行ってもらいました。しかし、その日の担当は内科医。私が「切れてる!!」と言っても、「うーん。違うと思う。」の繰り返し。まあ、どうせ明日受診しなきゃなんでそこは適当にありがとうございましたーって言って帰りました。
次の日、整形外科へ。はい。切れてますね!
だって、見ればわかるくらい、アキレス腱が凹んでいましたよ。
私は後10日後にはアメリカに帰る予定で、手術をして欲しいと伝え、2日後に手術が決まりました。アメリカで手術なんてすると、いくらかかるか分からない為、一時帰国ですが、保険に入っていたのでお願いしました。
手術は局所麻酔でした。物凄く気持ち悪かったです。前にも色々局所麻酔の手術した事ありましたが、やっぱり楽しいものではありませんね。
手術も終わり、家に帰ってほどなくアメリカに戻る日がきました。そこで予約していた航空会社には、2つとも良過ぎる対応をして頂きました。
アメリカに帰って来て、まず、病院探しとリハビリ探し。こちらでは、自分の持っている保険によって、行ける所が限られてきます。とりあえず見つけた所に行ってギプスを外そうと思ったら、「あと2週間ね!」って新しいギプスをつけられガックリな私。
2週間後、ようやく装具へ移りました。装具は、日本の病院で先生が用意してくれたのを持って帰ってきました。リハビリも予約して行きました。内容はほぼ筋トレでした。
リハビリに通い始めてから約4ヶ月後、何気ない動作で再断裂しました。
もう、ショック過ぎて、周りに当たり散らし、「日本に帰りたい」とわめき、主人とも喧嘩をし、落ち込む以外に何もありませんでした。
なぜなら、日本なら救急行って次の日受診、が普通ですよね。こっちでは、初受診に予約が要ります。今、苦しんでるとしても、救急に行くととんでもない請求が来るのを私は経験上分かっています。大体、それが早くて1週間後。本当に考えられないです。
でも、もう待つしか無いので待ち、受診しましたが、やはり、触診だけでは診断不可能との事。「明らかに凹んでいますよ!」って言っても「MRI検査しないと何とも。」と言われ、MRIがまた1週間後。一体、いつになったら私は解放されるのかとげんなりしました。
結果、やはり再断裂。6cmの離れと言われました。
しかもその先生、再断裂は経験した事がなく、「僕にはやれない」と投げ出しました。そして、自分の師匠の如くの先生を紹介して来て、担当が変わりました。その先生は、この様なケースを何件かやった事があるとの事。その人に頼るしかなく、手術の日を迎えました。
イェーイ!全身麻酔!!
何も覚えていません。私が、前は局所麻酔だったと言ったら、大きい男の先生達がめちゃくちゃあり得ないと騒いでいました。「でもね、子どもも麻酔無しで産むんだよ!」と言っておきましたからね!
術後は、本当に耐えられない痛さでした。まだ、麻酔が効いていて、フラフラしている時に家に帰されて、飲み薬だけの痛み止めです。でも、今回は、25cm程度切っていて、腱を他者から移植しています。かなりの痛さに1日悶絶していました。
1ヶ月後、ギプスが外れ、晴れて装具です!
「歩ける!」それだけで嬉しかったです。なぜなら、仕事に戻れるから!
でも、やはり、装具での立ち仕事は駄目ですね。仕事に戻るや否や、後脛骨筋腱炎を患いました。立ち仕事をしている人はよくなるらしいです。うちくるぶし下辺りが痛みます。その痛みが邪魔して、思うようにアキレス腱のリハビリが出来ませんでした。本当に辛かったです。
しかし、その痛みも、コロナでずっと家に居たおかげか、やっと和らいで来ました。今ならちょっとなら小走りも出来るようになりました。まだまだですが、少しずつ回復しています。まだ、奥の方に僅かに痛みを感じる時がありますが、とにかく無理さえしなければ、今の所大丈夫そうです。
痛みの無い生活が、こんなに素晴らしいものだったとは。何気ない動作でいつも痛みを感じていたので、この解放感はたまりません。これは、ステロイドパッチが効いたのかな。検診にも久しぶりに行って来ました。ドクターとナースも「イェーイ!」と喜んでくれました。
現在もふくらはぎの筋トレは続いており、まだまだ健足の筋肉量には追いついていません。それでも、小走りなら出来る様になりました。まだ、爪先で地面に着地したり蹴り出したりするのは恐ろしいので、右足だけバッタバッタとなりながらですが、走れる喜びに浸っています。
再断裂した時、本当にドン底にいる気分になりました。「もう、右脚なんかいらない、切ってしまって義足っでいいや!」とまで思い詰めていました。すみません、義足を使わざるをえない方々に失礼ですよね。でも今は、とてもそうは思えません。ちょっとした不自由が人をそんな気持ちにさせるんです。今回のアキレス腱断裂で、私はたくさんの事を学びました。家族や友達の大切さ、支えてくれる人がいる事の有り難さ、我慢する辛抱する強さ、たまには人に甘えて良い事。やっと普通の生活が取り戻せました。やっとそういう気分になりました。
ブログ(波平がペンシルバニアに!アキレス腱断裂から復活までの記録!)も誰が読んでくれているかは分からないけど、吐き出す良い場所でした。次、いつ更新するかは分からないですが、アキレス腱断裂、して良かったかも。気付けなかったいろんな事に気付けたから。
●アキレス腱断裂者への一言メッセージ
アキレス腱断裂は、時間はかかりますが、必ず治る怪我です。確かに年齢により、時間は多少違いますが。とにかく焦らない事かな。私は焦りまくって、自分を追い詰めていました。
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真の意味でのアキレス腱断裂から復活!
波平さんから初めてご連絡をいただいたのは、2019年11月。ちょうど波平さんが再断裂された直後のことでした。
当時の波平さんはひどく落ち込まれていて、「ただただ悲しくて、また一からやり直し。仕事にもきっと戻れないし、もう2度と走る事も出来ないだろうし、家族にきっと反対されるだろうとか、何かつらい事しか思えない」「病気じゃないから、必ず治るから。分かっています。そうやって4ヶ月頑張ったのに、また。もう心が壊れそうです。」「前向きになりたいですが、何から何まで上手くいかず、立ち上がろうとしているのに叩き潰されている感じです。」「最初の断裂の時、やっとこさ気持ちの整理を着けて頑張ったのに、その頑張りがまた断裂を導いた。じゃあ、どうすれば良かったんだ、自分が悪いからこうなるんだ」、、、まさに自暴自棄、まったく気持ちの整理がつかない状態でした。
順調に回復していた矢先、断裂から4ヵ月後のまさかの再断裂、しかも日本から離れた異国での療養生活、診察はいちいち手続きで待たされ、日本のようにスムーズにいかない歯がゆい対応。。。その悲しみ、孤独感はとてつもなく大きかったことでしょう。
しかも、再断裂後の治療方法がすごかった。オペ大国アメリカを象徴する、というわけではないのかもしれませんが、まさかのアキレス腱移植手術!
お聞きしたその手術の内容は、、、ドナーから腱を提供してもらい、その腱でかかととアキレス腱下部を縫い合わせ、アキレス腱にも腱を移植して補強し、縫い合わせるというもの。
失意のどん底にいた波平さんに追い打ちをかけるように、アキレス腱移植手術という大きな不安が襲いかかりました。
遠い異国の地アメリカで苦しむ波平さんに、私はかける言葉が見つからず、ただお話を聞くことしかできていなかったのですが、、、ここで奇跡が起こります!
・・・アメリカ!?
そうだアメリカと言えば、KUMIさん!!
KUMIさんは、過去にこのサイトを通じて知り合い、かつてアメリカで治療を受け、無事アキレス腱断裂からの復活を果たしたアメリカ在住の女性です。以前復活報告メッセージもお届けしてくれています(⇒ アキレス腱断裂から約3カ月でクラシックバレエ再開、完治後は器械体操にも完全復帰!KUMI NYCさん(40代女性)からの復活報告)。
KUMIさんは、アメリカ在住、波平さんと同じく女性で、年齢も近い!KUMIさんならば、波平さんの力になってくれるに違いない!
そうひらめいた私は、KUMIさんに連絡し、心優しいKUMIさんから「もし私でよかったらいつでも話相手になります」とご快諾をいただき、波平さんにKUMIさんをご紹介しました。大手術を控え、心細かった波平さんにとって、境遇の近いKUMIさんとのつながりは、私などの何十倍も大きな力になったことでしょう。
波平さんは手術直後は強い痛みがあったものの、その後、順調に回復し、1ヶ月でギプスから装具となりました。装具の状態で少々無理をして立ち仕事をしたことで、後脛骨筋腱炎に悩まされてしまいましたが、今はその痛みもおさまり、小走りできるまでに回復され、走れる喜びをかみしめられているとのことです。
波平さんのアキレス腱断裂から復活までの道のりは、波平さんのブログ「波平がペンシルバニアに!アキレス腱断裂から復活までの記録!」に詳しく記録されています。アメリカでの療養生活、手術の様子、術後の状況など、たくさんの写真とともに波平さんのその時々の心境がリアルに綴られています。良かったらそちらも合わせてご覧になってみください。
私が波平さんのメッセージの中で心を揺さぶられたのが、次の部分です。
今回のアキレス腱断裂で、私はたくさんの事を学びました。家族や友達の大切さ、支えてくれる人がいる事の有り難さ、我慢する辛抱する強さ、たまには人に甘えて良い事。やっと普通の生活が取り戻せました。やっとそういう気分になりました。
アキレス腱断裂、して良かったかも。気付けなかったいろんな事に気付けたから。
これこそが、この境地に至ることこそが、真の意味での「アキレス腱断裂からの復活」だと私は思います。
運動機能的な完治はもう少し先になると思いますが、この心境に至ることができた波平さんは、アキレス腱断裂からの復活を果たせた、アキレス腱断裂を乗り越えたと言っても過言ではないでしょう。
波平さん、このたびはお気持ちのこもった長文の復活報告メッセージをありがとうございました。波平さんのこの復活報告は、必ずや世のアキレス腱断裂者の皆さまの傷付いた心を癒し、アキレス腱断裂からの復活を後押ししてくれるはずです。
運動面での完全復活に向け、今後もこれまで同様、日々のリハビリをがんばってください。波平さんのアキレス腱断裂からの完全復活を心からお祈りしています!
そして、KUMIさん、その節は突然の連絡にもかかわらず、快く了承いただき、本当にありがとうございました。KUMIさんの温かいお心遣いに心より感謝いたしますm(_ _)m。
アキレス腱断裂の輪がつないだ奇跡
最後になりますが、今この記事をお読みになっているアキレス腱断裂直後で落ち込んでいるあなた、まさかの再断裂、または逆足断裂で深く心を痛めているあなたへ、私からメッセージを送ります。
今は本当にお辛い状況ですよね、、、
もう一度がんばろう、とは簡単に言えないですよね。。。
でも、
それでも、
波平さんのように、諦めなければかならず歩けるようになりますし、走ってまたスポーツを楽しむことができるようになります!
今回こうして、波平さんと私がサイトを通じてつながり、そしてさらに、波平さんの境遇に近いKUMIさんが波平さんとつながれたことは、本当に奇跡だと思います。
一人で悩まず、もしよかったらこちらのお問い合わせページからご相談ください。
私から適切なアドバイスができる保証はありませんが、お話を聞くことだけはできます。もしかしたら、あなたの境遇に近い断裂経験者さんのお話をご紹介することができるかもしれません。
当サイトの目的は、未来のアキレス腱断裂者たちが、絶望と孤独を感じることがなくなる、そんな世界になるお手伝いをすること。
今回のようなアキレス腱断裂の輪、奇跡のつながりを、もっと、もっと増やしていければ幸いです。
すでにアキレス腱断裂からの復活を果たしたあなたへ、
あなたのアキレス腱断裂からの復活経験が、まだ見ぬアキレス腱断裂者の助けになります。
いつでも、お手すきのときで構いませんので、あなたからの復活報告メッセージをぜひともご寄稿くださいm(_ _)m
このサイトがきっかけとなった今回のありがたいご縁、奇跡に心から感謝します!
「このサイトを作って良かったぁーー\(^o^)/」
今後とも「アキレス腱断裂からの復活!」をよろしくお願いいたします。
アキレス腱断裂データベース、アキレス腱断裂の輪、アキレス腱断裂用装具ギャラリー にご協力くださいm(_ _)m
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