先日、知り合いのバドミントン愛好家の方と何気ない会話をしていたときのこと。
「バドミントンも結構アキレス腱切る人多いんだよね」
「やっぱり細かい方向転換が多いし、瞬間的に足を強く踏み込みますもんねぇ」
と、なんとも怖い話で盛り上がりました。
ってそんな話題で盛り上がるのは、やっぱりアキレス腱断裂経験者だからでしょうか(笑)
まあ、それはおいといて、その会話の中で、
「そういえばバドミントン界でもアキレス腱断裂から復活した選手がいるよ」
という情報をゲットしました。
そのアキレス腱断裂から復活を果たしたバドミントン選手は、
日本ユニシスバドミントン部女子チーム所属の野尻野匡世(のじりの まさよ)選手です。
野尻野選手についての詳しい情報は、以下のサイトを参考にしてください。
ちなみに日本ユニシスバドミントン部にはあの潮田玲子選手も所属しています。
日本ユニシスバドミントン部の公式サイト
http://www.unisys.co.jp/badminton/
日本ユニシス:野尻野選手プロフィール
http://www.unisys.co.jp/badminton/w/team/nojirino.html
では、野尻野選手について軽く紹介。
名前 : 野尻野 匡世(のじりの まさよ)
所属 : 日本ユニシスバドミントン部 女子チーム(実業団)
2008年、社会人1年目に全日本社会人大会シングルスで優勝。
しかし、2009年2月、海外遠征先でアキレス腱を断裂。
同年9月の全日本社会人選手権大会に出場し、試合復帰。
11月に行われた日本リーグ2009では、力強いストロークを存分に見せ、
アキレス腱断裂後初めての勝ち星をあげる。
2010年シーズン入ると徐々に本来の動きを取り戻し、完全復活を果たす。
その年の日本ユニシス女子チームの日本リーグ2010優勝に貢献した。
2010年11月に行われた「マレーシアインターナショナルチャレンジ2010」では、
国際大会で初となる準優勝を果たす。
アキレス腱断裂から626日、断裂前の自身の最高成績を見事に塗り替えた。
海外の遠征先でアキレス腱断裂に見舞われるとは。
帰りの飛行機とか、長時間座っているのは相当苦痛だったはず。
さぞかし大変だっただろうなぁ。
今のところ、手術をしたかどうかの情報は見つかりませんでした。
どんなリハビリを行ったかも…やはりわかりませんでした。
断裂後わずか7ヶ月で試合復帰、9ヶ月後で断裂後初勝利をあげています。
バスケやバレーのような団体競技ではなく、個人スポーツのバドミントン。
団体競技ではいくぶん、「手を抜く」ってことができますが、個人戦ではそうはいきません。
ごまかすことなんてできないはず。
だから中途半端な状態では試合に出場するのは不可能でしょう。
それを考慮すると、たとえ本来の動きを取り戻していなかったとしても、
7ヶ月での試合復帰というのは、かなり早い復帰、と言えるのではないでしょうか。
その後も大きなケガをすることなく、順調に活躍されている様子。
特筆すべきは、
「復帰後に国際大会で自身初となる準優勝を果たした」
ということ。
つまり、
「断裂前の自分を越えた」
ということです。
「アキレス腱を切ったって選手生命が終わらない」
どころの話じゃありませんね。
「アキレス腱を切ったって断裂前以上のプレーができる」
ってことを証明してくれています。
野尻野選手のようなトップアスリートのアキレス腱断裂からの復活は、
ほんとに我々アキレス腱断裂者に勇気と希望を与えてくれますね。
野尻野選手のさらなるご活躍をお祈りいたします。
アキレス腱断裂データベース、アキレス腱断裂の輪、アキレス腱断裂用装具ギャラリー にご協力くださいm(_ _)m
コメント
>ラスカル さん
プレイヤーとしてではなく、ベンチから見て初めて気づくこともある・・・。まさにその通りだと思います。
すぐ復帰できるケガの時とは違い、長期にわたって休むことで、それまで見えなかったものが見えますよね。
私も断裂したシーズンは、チームの裏方として過ごしたことで、たくさんのことを学ぶことができました。
試合に出られないベンチメンバーがどんな気持ちで試合を見ているか、応援しているか。
チームスタッフが裏でどれほどチームのために動いてくれているか・・・。
自分の所属チームでは監督も兼務しているので、その時経験したことが、今とても生きています。
アキレス腱断裂を、「良い経験ができた」と考えることができたら最高ですね!
復帰戦でのご活躍をお祈りしています。
by masshi 2011 年 6 月 9 日 5:13 PM
masshiさん、コメントありがとうございます。
娘は無事大学生になりまして、今でもバドミントンを競技として続けています。高校3年生の1年間を棒に振ってしまいましたが、インハイもマネージャーとしてベンチからチームメイトに声援を送り続けていました。選手として出場しているときには気がつかない様々なことを、親子揃って経験させていただいたと痛感しています。masshiさんのこのサイトも、昨年の今頃、毎日毎日読み返して勇気をいただいていました。これからも断裂してしまった人達の心の灯台として、真っ暗な海を照らし続けてください。
震災の影響でGWにあるはずの復帰戦がなくなってしまったのですが、今月には関東選手権がありますので、それが断裂後の初試合となります。有休取って応援に行ってきますね!
by ラスカル 2011 年 6 月 6 日 11:19 PM
>ラスカルしのだ さん
コメントありがとうございます。
JOCとはもしかしてジュニアオリンピックのことでしょうか?それで準優勝とはすごいですね!
その直後のアキレス腱断裂、しかも高校生という若くしての断裂、インターハイもダメになってしまった・・・。
相当なショックだったことでしょう。お気持ちお察しします。
断裂から1年ということですが、その後復帰は果たされたのでしょうか?
野尻野選手から直接励ましのメールをもらったとはこれまたすごい話ですね!
復活して頑張っている野尻野選手の姿は、本当に我々アキレス腱断裂者に勇気と希望を与えてくれます。
私も野尻野選手を応援しています!
by masshi 2011 年 6 月 5 日 7:30 AM
私の娘も昨年の4月3日に左アキレス腱を断裂しまして、最後のインターハイに出場できませんでした。JOCで準優勝した直後の出来事でしたので本当にこんな事になるとは思いませんでしたが、そんな落ち込んでいるときに励ましのメールをくださったのが他ならぬ野尻野選手なのです。
同じ福島のライバル高OGでしたが、「いつかきっと出来るようになるから!私も頑張るからShinodaも負けないで!」と、面識のない娘に心温まるメッセージをくれたのです。本当に感謝の気持ちで一杯です。
後日直接本人にお伺いしたのですが、ドイツOPで断裂してそのまま帰国し、手術をしたのは1週間後とのこと・・・。さぞ不安で辛かったことでしょう。それでも見事復活をとげ頑張っている姿に感動します。アスリートとしてだけでなく、ひとりの人間として心優しい野尻野選手を応援しています!頑張ってください!
by ラスカルしのだ 2011 年 6 月 2 日 11:50 PM